東京トレイル

三井山・氷川山・星ノ山・つつじ山・三笠山

日比谷公園の三笠山北峰

○久しぶりの中村みつを氏の低山散歩です。今回は東京トレイルと名付けて六本木から大手町まで東京の中心を横断する９ｋｍちかい長丁場です。懸念された朝のうちの雨も歩き始めるころには上がり流石は持っている中村氏でした。まずは毛利庭園に立ち寄ります。周囲を高層ビル群に囲まれた一角は街の中のオアシスといった趣です。池には水鳥が遊び呑気な雰囲気です。











【三井山】３０ｍ
○最初はアメリカ大使館員の宿舎がある三井山を訪れます。麓の門には守衛がいて部外者は立ち入り禁止です。外から写真を撮ろうとカメラを構えますが「Ｎｏ　Ｃａｍｅｒａ！］と止められてしまいます。『日本国内の道路から写真を撮ろうと知ったことじゃない』隊長の反発精神が持ち上がりかけますが・・・ここは大人の対応です。仕方がないので周囲を回りながら久国神社をお参りしてお茶を濁します。


















【氷川山】２８ｍ
○三井山の対面に氷川神社のある小高い丘があります。中村氏はこの山を氷川山と名付けました。境内には立派な銀杏の木が黄色に色づき風にほろほろと葉を散らしています。本殿に参拝しますが・・・縁結びの神様ですって（隊長には関係ないね）昼食は洋食の「津つ井」でランチを食べますが、昼からワインを飲むケシカラン隊員もいて前途多難です。













【星ノ山】２９ｍ
○腹が膨れたら星ノ山を目指します。赤坂の街外れの丘に日枝神社が建っています。江戸城の裏鬼門としての役割を演じてきた由緒ある神社です。入口の階段が２０１９年にリニューアルされてエスカレーターまで設置されていました。奥ゆかしい趣が無くなり残念な景観でしたが金満社会の一端を担う日枝神社としては必然かもしれません。時期を外した七五三の親子連れが何組か晴れ着姿で参拝していました。


○国会議事堂を半周します。真黄色の銀杏並木が続きます。街路樹には雄の木が多いのですが時々雌の木も現れます。そこには道に落ちた銀杏が臭い匂いをまき散らしています。つぎに三宅坂の日本水準原点を訪れましょう。ここは日本の高さを求める基準となる点であり国の重要文化財になっています。低山とはいえ山登りに関係する登山隊は厳かに崇めるのでした。










【つつじ山】５ｍ
○日比谷公園の真ん中に小高い丘があります。１０段ほどの階段を上るとベンチのある山頂です。季節にはツツジの花が満開になる名所のようです。今はモミジが真っ赤に紅葉して見ごろを迎えています。何人かの人々がベンチで休んでいました。歩き疲れたので松本楼でお茶を飲んで行きましょう。ところがなかなか注文を取りに来ません。ケーキセットは美味しくいただきましたが思わぬ時間を食ってしまいました。














【三笠山】９ｍ
○公園を北側に進むと三笠山にたどり着きます。始めは鐘のある小さな丘です。次になだらかな裾野を持った丘に登頂です。造られたたときには三笠山はピークがもう一つあり三つで三笠山と呼ばれていたそうです。でも三つ目のピークは日本で最初のテニスコートの造成で取り壊されてしまったのでした。三笠山には富士塚のように登山道が沢山あります。北側に下ります。登山口のそばには昔の馬の水飲み場が残っています。きっと鹿鳴館に向かう淑女たちが乗ってきたのでしょう。


○ここで時間が押していることが発覚します。大手門の閉鎖時間が１５時半となっているのにもう１５分しか残っていません。慌てて早歩きしますが皇居前広場の長いこと。登山隊は次第に長い列となり最後はチリジリとなってしまいました。それでも頑張って進みますが大手門に着いた時には残酷にも閉門時間を過ぎてしまいました。これはタイムキーパーとしてのツアーリーダーの判断ミスでしょう。


○「これが本当の門前払いですね・・・ハハハ」まったく呑気に冗談を言っている場合ではありません。二ノ丸山、江戸城天守台、紅葉山の三山は諦めることにいたしましょう。まったくケシカラン話です。


○最後に味噌をつけましたが天気にもめぐまれ大江戸トレイルは無事に終了いたしました。今回は中村氏の低山への想いが詰まった楽しいコースでした。これに懲りずまた新たな企画を期待しています。